将の五徳

戦争などにおいて兵の用い方を説いた書物で最も著名なものの一つである「孫子」。中国春秋時代の武将・思想家『孫武』の作とされる。その「孫子」の中で、将(リーダー)の備えるべき資質について第1章 始計編で「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」と解説されている。後年、三国志時代の曹操(そうそう)はこれを「将の五徳」と呼び、将(リーダー)にはこの「五徳」がなければならなず、また、バランスが重要だと言っている。

1.智は、勝算を見分ける力、情報分析力・先見性
2.信は、約束を守るなど高い道徳心、部下との信頼関係
3.仁は、部下などへの深い思いやり、慈しみ育てる心
4.勇は、正義を愛し不義を憎む心、勇気、決断力
5.厳は、規律を徹底させる厳しさ、自己に対する厳しさ

この考えはビジネスでも同様で、どの時代においても将(リーダー)の役割は大きい。但し、この「五徳」を知っているだけでは意味がなく、基本である資質・技術・知能を養った上で『実践』することが重要である。

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