海賊とよばれた男

社員は家族だ。
家計が苦しいからと家族を追い出すようにことができるか。
会社を支えるのは人だ。
これが唯一の資本であり、今後の事業を作る。

「クビを切らない」、「定年を設けない」、「出勤簿を作らない」、「労働組合をつくらない」の四無主義を提唱し、終生「社長」でも「会長」でもなく、一商店の「店主」を貫き通した出光興産 創業者の出光佐三氏の言葉である。

その出光興産 創業者の出光佐三氏をモデルとした「海賊とよばれた男」(著:百田尚樹・講談社)が、「2013年本屋大賞(全国書店店員が選んだ いちばん!売りたい本)」を受賞した。

  

この本では、出光佐三氏をモデルにした主人公 国岡商店 店主の国岡鐵造が、日本の未来を考え、当日「産業の血液」といわれた石油のために、類稀なる決断力、確固たる意志でさまざまな障壁を乗り越える様は心を打たれる。
また、国岡商店で働く社員との深い絆も見逃せない。
読んでみる価値のある本のひとつだある。

ただ、出光佐三氏が創業した出光興産が2006年10月に東証一部上場し、創業家が経営から完全に撤退したのは残念でならない。

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