悪習

高校の野球部では上下関係が厳しく、1年生は練習には参加させてもらえずスタンドで掛け声を出すだけ。
グランド整備はすべて1年生で、自宅に帰るのはいつも22時を過ぎていました。
先輩が見えると大声で挨拶、パシリ、一人がミスをすると練習後にマウンドの周りに全員正座させられ説教。
ビンタは全員、中にはスパイクで蹴られたやつもいました。
この「仕来り」は入部前に聞いていたとはいえ、辞めようと思ったことは何度もありました。

一応進学校だったので、野球の上手いやつも、この「仕来り」を嫌い、他の運動部を選びました。
文武両立しようと入部したやつも、頭のいい順から辞めていきました。

未だ根性論で強い選手が育つ思っている人もいますが、これまで多くの優秀な選手を失ってきたことは間違いありません。

時代が変容し、日本人の精神構造も大きく変わっています。
このまま悪習が続けば、優秀な選手は日本を飛び出し、日本のスポーツ力は衰退していくと思うのであります。

ただ、この悪習で「礼儀」だけは身に付いたんだよなぁ。

コメントは受け付けていません。