指導者が備えるべき能力

江戸時代初期の曹洞宗の僧侶 鈴木正三(すずき しょうさん)。
「自分に与えられたそれぞれの仕事に,精一杯打ち込んで働いていけば,それが,人間として完成していくことになると,民衆の日常に目を向け,宗教,禅,念仏にとらわれずに,世俗的な職業に励むこと自体が,仏教修行である」と説いたことから、職業倫理を日本で初めて説いた禅僧だと言われている。

鈴木正三が残した著書の中に「指導者が備えるべき能力」として7つがあげられている。
1.先見の明があること
2.時代の流れを的確に読めること
3.人のこころをつかむことができること
4.気遣いができて人徳があること
5.自己の属している共同体、組織全体について構想を持っていること
6.大所高所から全体が見渡せる力量を持っていること
7.上に立つにふさわしい言葉遣いや態度が保てること

鈴木正三がここで『能力』としているのは、指導者は生まれながらに備わっている『素質』ではなく、努力や訓練で後天的に身につけることが可能だと言っているのであろう。
大事なのは「謙虚にして驕らず、さらに努力」ですな。

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